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むろみとカルチャーは今夜も夢中

一期は夢よ、ただ狂え

目の上のオザケン

突如19年ぶりにシングル『流動体について』を発売。


そして今夜20年ぶりに小沢健二が『ミュージックステーション』に出演しました。


正直なところ、感想がまだ出てきません。


ナタリーのチャット形式のAMAをリアルタイムで見届けて、CDをフラゲして、Mステもリアルタイムで待機して。


気が付かない間にすごく小沢健二のことが、オザケンのことが好きになっていたんだな、と。


感情より先に行動がその気持ちを示しているような気がします。


だから、なんていうか気持ちが追いつかない。


だから整理するために、どうして僕がこんなにオザケンのことが気になるのか、真剣に考えてみました。


そもそもは3年ほど前、『笑っていいとも!』内の「テレフォンショッキング」に出ていたのを見たのがきっかけでした。


弾き語りをしているオザケンを嬉しそうに聴き入るタモリさんがとても印象的で、幸せそうだったのを覚えている。


あれからだから、実質ファン歴は3年ちょっと。



でもその間ずっと、頭の片隅にオザケンが棲み着いて離れなくなってしまったような気がする。


それからTSUTAYAで『我ら、時』を借りた。

『LIFE』も借りた。



とくに『LIFE』は、耳馴染みのある曲もいっぱい入っていて、その甘酸っぱさと楽しさとクールさが混じったポップソングがすぐに好きになった。



でも別に熱狂的に好きになるとかそういうのではなくて、オザケンよりもっと好きなアーティストはいたし、特段のめり込むようなことは無かった。



それが、だ。


昨年の1月、突如渋谷クラブクアトロ小沢健二が来ることを予告するようなポスターをTwitterで見かけた。


学校が渋谷だったのと入場無料ということもあり、実際にポスターに書いてある日時に渋谷クラブクアトロに行ってみた。



すると、沢山の人だかりが。


そして予定時刻の15時を過ぎても一向に入れる気配がない。



すると、すでに朝から並んでいる人に整理券は配布済みで、もう待機していても入れないという旨のアナウンスが聞こえてきた。





悔しかった。





気が付けばもうこの時点からオザケンに振り回されていたのかもしれない。



悔し紛れに、実際に入れた人のツイートを覗くと、来場者全員にホットアップルサイダーを振る舞うという粋な計らいが。



そしてなんと内容は全編朗読のみ。



そして全国ツアーの告知がされていた。



一度悔しい思いをしたからには、行かねば!!!



勝手に、無意識にそう思っていた。



完全に小沢健二の思う壷である。



大して好きでもないのに、ずっと好きだったかのような振り回され具合。自分でもびっくりだ。



イマイチどこが良いのか、どこが好きなのかも分かっていない。(それは今も)



そしてダメ元でチケットの先行抽選に応募したら、普通に当たってしまった。




ライブ当日、往年のファンのごとく、ちゃっかりボーダーのカーディガンで参戦。



それがいやに感動してしまった。



新曲がほとんどだったのに、それがすごく良くて。

あと「ラブリー」を聴けた時は泣きそうになってしまった。



いつの間にオザケンのことを好きになっていたんだろう。

自分でも不思議なくらいオザケンに魅了されていた。



でもよくよく考えてみれば、歌唱力がさしてあるわけでもない。声に特徴があるわけでもない。歌詞もメロディも複雑。ましてや、青春時代にオザケンの音楽とともに過ごしたというわけでもない。



でもなぜか惹かれてしまう。そんな魅力がオザケンにはある。

オザケンの一挙手一投足が気になってしまう魅力が。


そして彼はそんな期待に沿うように、慣例を打破するかのような斬新なアイデアを次々と披露し、僕たちを振り回してくれる。



『魔法的』で披露された新曲たちは、恐らくCD化することはないだろうと思っていたので、半ば諦めていた。


またライブやってくれた時に聴ければいいかな、くらいに思っていた。



そしてオザケンのことを忘れかけた2017年2月。


オザケンがニューシングルを発売する(かもしれない)というニュースがTwitterに飛び込んできた。


フラゲ日前日にナタリーで行われたチャット形式でのコーナーで(これも斬新!)発売を告知するまで、情報を解禁しないという徹底ぶりに驚いた。



そしてまさかの『ミュージックステーション』への出演もサプライズで発表。



これにはおったまげた。オザケンはファンを振り回す天才か。予定調和を崩す天才か、と。


そして振り回されるのがこんなに楽しいことだったとは、とオザケンが教えてくれたのだ。



おかげで早朝4時に目が覚めた僕は、自転車を漕ぎ最寄りのコンビニへ朝日新聞を買いに行くという、オザケンを好きにならなかったら絶対やっていなかったことをした。


新聞って150円なんだね。



オザケンは色々なことを教えてくれる。



そしてフラゲしてきた『流動体について』。



正直、よく分からなかった。



でもその「分からない」ことが心地良かった。


スマホを使うようになってから久しくなり、分からないことは全てグーグルさんやらヤフーさんらが解決してくれた。



でも、この「流動体について」や「神秘的」には、検索してもすぐに出てこないような「分からなさ」があった。



そうか、これがオザケンに惹かれる理由なのかと思った。



すごくポップで親しみやすいサウンドなのに、歌詞が文学的であり内省的であり哲学的なのに、甘酸っぱさや青春感や切なさを感じる。


無機と感情が曲として成立するギリッギリの均衡で保たれているようなヒリヒリ感。



その一筋縄ではいかない楽曲に惚れていたんだな、と思った。


そしてその一筋縄ではいかない感じが、行動にも溢れていて(Mステでもフジロック出演を突如発表した)。

でもそれはファンへの愛からくるサプライズだと思うと、より一層オザケンのことが好きになってしまう。


あぁ! なんて憎たらしい。



そして、「精力的に稼働してゆきます」というコメントにもある通り、シングル発売に伴い『ミュージックステーション』をはじめ、数々の音楽番組やラジオに登場を予定しているとのこと。


固定ファンを集めて細々とライブをやり続けていくのかと思いきや、アラフィフにして第一線で活躍している若者と、まだまだ張り合う気満々の様相に驚いている。



実際、今夜の『ミュージックステーション』もレギュラー放送とは思えないほどの豪華8組で、SHISHAMO、LiSA、Hey! Say! JUMPEXILE THE SECOND、HKT48X JAPANと、ジャンルも年代も異なるアーティストと共演することで、若年層のファンにも訴求していこうという姿勢が垣間見えたりして。(実際オザケンファン以外の子はどう見えたのかな?)



小沢健二がここに来てなぜ精力的な活動をし始めたのか、本当のところはよく分からない。



でも、僕が小沢健二という存在を知って以降、ここまで振り回して魅了してくれたのは、オザケンしかいない。(あっ、あと志磨遼平ね!)



意思は言葉を変え

言葉は都市を変えてゆく



この意味が分かるようになりたいと思いつつも、もうちょっと心地の良い「分からなさ」に包まれていたいとも思っている。

 





あぁ、もう少し手短にまとめようと思ったらこんなに書いてしまった。



でもオザケンのことを語るには、まだまだこれじゃ足りない気もしている。




全盛期を知らない僕だからこそ見えるオザケンを、これからも追い続けて行こう。アラフィフのおじさんに振り回されながら。