むろみとカルチャーは今夜も夢中

一期は夢よ、ただ狂え

シティポップの皮をかぶったパンクバンド~Yogee New Waves、僕が追い求めていた理想形のライブ~

遂に味わえた。

ライブ狂になって早2年。

週に1回はもちろん、多い時は週に4~5回はザラに行っていたライブ。

遂に辿り着いた。

ぼくが無意識的に思い描いていたライブの理想形。

バンドがやるライブの理想形。

Yogee New Waves@恵比寿LIQUIDROOM

2017年3月25日。

ぼくが22歳の誕生日を迎える3日前のことだ。

 

Yogee New Wavesの音楽との出会いは話せば長いが、「このバンドが好き!」と心から確信したのは、昨年6月のやついフェスで観てからだ。

…そうかあれからまだ1年も経っていないのか。

でもその1年足らずの間にYogee New Wavesにも色々あったし、ぼくにも色々あった。

でも今日リキッドで彼らは最高のライブをし、ぼくも最高の気分を味わえた。

 

「結果オーライ!」

なんかそう言われている気がした。

 

そう。好きになってから1年も経っていないのに、今日900人近い観客の歓声に導かれて、彼らがリキッドの大きなステージに揃った時、なんか泣きそうになってしまった。

 

「巣立っていかれたんだな」

 

何様だって感じだが(しかも彼らは年上)、そう思った。

それは、新宿・渋谷の小さめのライブハウスや大きくてもWWW Xくらいのハコでの彼らしか観たことがなかったから。

 

泣きそうになった理由がもう1つ。

 

ベースが抜けて新しいメンバーが2人入った4人体制でのYogee New Wavesを、新代田FEVERや深夜のWWW Xで観た時、なんか演奏が温まっていないというか、音がYogee New Wavesに馴染んでいないというか。ちょっと「あれっ?」っていう違和感を感じていて。

 

もちろん音に関してはろくに知らないのであくまでも直感的にだが、そういう感じがしたのだ。

 

だから、今日の1曲目「Megumi No Amen」を聴いた時にびっくりした。

それまでとは全然違って聴こえて。4人ともしっかりYogee New Wavesの曲に音が馴染んでいて、違和感の「違」の字も感じなかった。

しかも、個人的に何回も聴いたアルバム『Paraiso』の1曲目を満を持したリキッドワンマンでやってくれて、ただただ嬉しかった。

 

そんなわけで序盤から涙がチョチョぎれたわけだ。

 

あともう1つ、これはワンマンならではだが、セットが今までで一番豪華だった。Yogee New Wavesのパネルも新しくなってたし、ヤシの木(?)がセットで置いてあって。

ヨギーの世界観にぴったりのセットで、回るミラーボールとかも素敵で、端から端までヨギー汁100%みたいな。セットと照明がYogee New Wavesの楽曲の良さを際立たせていて、本当に良かった。素敵だった。

 

あと今回のセットリスト、何か1つの大きなストーリーになっているんじゃないかな、とも思った。

恵みの雨(Megumi No Amen)が降ったあとに夏(Summer)が来て、勢いよく砂浜に飛び出し、海に飛び込んで波に乗る(Ride on Wave)。キャンプ(C.A.M.P.)なんかをしつつ、「Baiuzensen」で深海に辿り着いて、「Hello Ethiopia」で深海を探索。やがて調子はどう?(HOW DO YOU FEEL?)なんて言いながら上がってきて、「Like Sixteen Candles」でまた砂浜を駆け抜けて、クライマックスな夜(Climax Night)を迎えて素敵なショウを観る(Fantastic Show)。

 

そう。彼らは観に来てくれた人全員を巻き込んで、Yogee New Wavesという波に乗って一緒に旅をしようとしていたのだ。

もう演出も構成も完璧だった。久々に「Summer」が聴けてただただ嬉しかったし、「Baiuzensen」の時に、次が「Hello Ethiopia」なら最高だなと思っていたら、まさにその通りになったし、思い通りの贅沢な旅行だった。

 

旅が終わったと思ったら、アンコールで今度はぶっぱなしてくれる。化けの皮が剥がれてロックンロールをぶちかます姿は、パンクバンドさながら。

実際小規模ながらもモッシュが起きていて、何だか嬉しかった。

 

そう。Yogee New Wavesはお洒落なシティ・ポップだけをやっているアーティストではない。一聴するとシティ・ポップに聴こえる曲もライブに来ればその前のめりな姿勢やスタンスは、パンクだと分かるはずだ。

「Listen」の最高潮に盛り上がるギターソロのところで(最高潮をサビじゃないところに持ってくるのがすごい)、男の客が周りの客の上に一瞬だけ立って感情を爆発させていた。

ちょっと羨ましいなと思ったと同時に「そうだ!それだ!」と思った。

激しい曲でモッシュやダイブが起こるのは当たり前だが、Yogee New Wavesのようなシティ・ポップを謳っているアーティストのライブでモッシュやダイブを起こせたのなら、それはもういろんな意味で「勝ち」だ。

だから、もっとやれ!と思ったし、アンコールラストの「Dreamin' Boy」では我慢出来ずにぼくも前まで言って拳を振りあげ、満面の笑みで飛び跳ねていた。

 

ぶっちゃけ、そんな飛び跳ねるつもりで来ていない人がほとんどだろう。(実際モッシュ的なものが起こったのは前方の局地的ところだけだった)

でも「そんな生ぬるい気持ちならもう来なくていい!」とすら思う。

だってパンクバンドのライブでじっとしているほどつまらないことはないじゃない。

 

だから今日は小さかったモッシュが、いつしか会場も大きくなって全体でモッシュやダイブが頻発するようなバンドになったらいいなと密かに思っている。

だってもし叶ったらすごいよ。前例がないよ。

モッシュもダイブもしたことないけど、Yogee New Wavesでならしてみたい。デビューしたい。(それまでにもう少し痩せなきゃ)

 

まぁでも心配しなくてもそのうちなるとも思っている。

だって「ロックンロールは死なないだろ?」って角舘くん(くん呼び失礼)が大声で問いかけてくれているんだから。

 

冒頭にも書いたけど、ようやくバンドのライブの理想形に出会えた感じがしたんだ。

それは演奏もそうだし、音響もセットも照明もセトリも会場の大きさも。

5月に発売されるニューアルバムのツアーでは、赤坂BLITZの単独公演が決まった模様。(そしてフジロックまで!)

もしかしたら、もうあの規模であんな近くでYogee New Wavesを観られることはないのかもしれない。

駆け出しバンドを好きになる者の宿命あるあるの「売れてほしいけど売れてほしくない」っていう感じ、もちろんYogee New Wavesにも例外なく当てはまるけど、ぼくは安心している。

それは「売れないだろう」っていう意味ではなくて、角舘くんなら売れるために自分を曲げたり、大衆に媚びたりしないことを知っているし、そこは信頼しているから。

たとえ結果的にもっと売れたとしても、それは角舘くんの「この波にもっといろんな人と一緒に乗りたい!」っていう少年のようなピュアっピュアな願望からくることだって、今日改めて分かったから。

 

は〜(幸せなため息)2時間ちょっとでこんなに沢山の感情を引き出されて、最終的に幸せな気持ちになれるなんて。

音楽っていいよな。

バンドっていいよな。

ライブっていいよな。

シティ・ポップっていいよな。

ロックンロールっていいよな。

 

数年後振り返った時に、確実に今日のワンマンが彼らのターニングポイントになることは間違いない。

そんな歴史的な瞬間を共有できたことをぼくはずっと誇り続けていきたいと思う。

 

ライブの理想形を魅せてくれたYogee New Wavesに心から感謝の意を込めて。 

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2016/3/25

Yogee New Waves

ONE MAN SHOW

@恵比寿LIQUIDROOM