むろみとカルチャーは今夜も夢中

一期は夢よ、ただ狂え

マクドナルドと駐車場

君は覚えていた

あの言葉を

マクドナルドの駐車場

感情を押し殺した

 

でも僕は僕なりの

アイツはアイツなりの

誠意を見せてくれた

あの日のハンバーガーが塩っぱかったなんて

陳腐な台詞を言う前に

少しは君のことを引き止めれば良かったのかなと

たまに頭をかすめる

 

それぞれがそれぞれの道を帰ってゆく

たまたまその時助手席にいただけの話

刹那的な関係だということを知っている

僕も早く悟りたかった

 

飄々と生きているようでアイツの

悩みなんかなさそうな顔してアイツの

少しオーバーなため息をつくアイツの

ことは何も知らないまま

不確かな約束を鵜呑みにしていたんだな

 

鮮明に焼き付くは

あの夜マックの駐車場

もうどこにあるのかも覚えていないけど

助手席から見えた景色が

やけに綺麗だった気がする

 

僕はずっと覚えていた

でも問いただすことはなかった

そうしたら急に言い出すもんだから

僕は覚えていることをアピールすることしかできなかった

でもわかっていた

アイツの心は変わらない

引き止めるほどの関係でもない

ただ全てをわかったフリして受け止めていた

365日が3回過ぎようとする頃

ようやく気づいた

泣きたかったと

 

カーステレオから流れていた

安っぽいオムニバスミュージック

僕は言葉を探した

ただ言葉を探していた